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俺がシスコンだってのももう認めよう

画像はイメージです

俺には可愛い妹が居る。

「真希」と言う名前だ。
まだ小学6年生だが、どうやらもう彼氏と言う奴が居るみたいだ。
と言うか妹は男好きと言うか・・家にかかって来る電話も大抵男からだ。
どうやら妹は意外とモテるらしい。

家に置いてあった真希の交換ノートらしき物に、告白文みたいなのが載ってた。
まぁ、小学生だし?「付き合って」まではないけど、真希の事が好きだ。
って感じだった。


名前は・・・田中秀なんとかと言うらしい。
のっていたのは・・・。

「俺の君に対する心境の変化。
俺は前の前の席の時まで君の事が嫌いでした。
すいません。
その後席替えをして君と隣になってペチャクチャ喋り捲っていた。
その時俺はなんとなーく直感し始めていた。
こんなに女子と喋っている・・・その内こいつのことを好きになってしまうかもしれない・・・。

しかし、もう11年も好きな人を作らなかった。
という伝統を何とか守りたい・・・すると席替えがついにやってきた。
なんとかこいつと離れたい・・・しかしその願いは届かず、同じ班になってしまった!もうコレはマジヤヴァイと思って精神的に殺す作戦に出た。

そのためにリヴ(インターネット上のチャット用ペット)をはじめ、カラオケにも行った。
しかし俺たくらみノートを書いている内に不意にこんな事を考えてしまった・・・。

なんで◯◯のタメにココまでやっているんだろう・・・。

たしかに最初ははめるためだった。
しかし今はこんなに楽しく遊んで楽しんでいる。
俺はこんな結論を出した。

俺は◯◯の事が好きなのかもしれない・・・。

それからは目的を変更し、ハッピーエンドにするために生きることにした・・・」

と言う、謎の文でしたw

真希はそいつの事を「田中」と呼んだり、フザケて「秀くん!」なんて言ったりしてた。
ある日、真希の携帯がなった。
真希は携帯を上の階において、下の自分の部屋で寝てしまっていた。
俺は誰からかが気になったから、携帯を開いてみた。

「田中秀◯大切な人」と出ていた。
大切な人って・・・。
小学生だ。
まだ「彼氏」なんて入力できなかったんだ。
真希はいつも、田中からかかってくるとすごく嬉しそうに電話に出る。

「起こしてあげた方が・・・いいかな」と、思い、下に下りて行こうとした瞬間に電話の音が止まった。
すると別の音楽でまた鳴り出した。
今度も見てみると、今度は「◯◯雅人男友達」と出ていた。

「・・・本当に男からの着信が多いな・・・」

でもすぐに鳴り止んだ。
俺は着信履歴を見てみた。
すると・・・。

「田中雅人田中雅人・・・」

ずっと田中と雅人で続いている。
たまーに「颯」と言うのが居たが、後は全部田中と雅人だ。

携帯を持って下に下りると、真希は自分のベッドでグッスリ眠っていた。
俺は真希の枕下に携帯を置いて帰った。

次の日真希は黒いセーターに赤いチェックのスカートを履いて出かけました。
田中と言う奴と会うのだろう。
俺も田中の事を写真でなんどか見た事があった。
カッコイイ・・・と言うわけでもない。
むしろ変な顔・・?だった。

もちろん雅人の事も見たことあった。
田中よりもよく内に遊びに来る。
少しすると真希が帰ってきた。
連れていたのは田中じゃない。
雅人だ。

真「あっ、お兄ちゃん!ただいま♪」

俺「え・・あっ、あぁ・・おかえり」

しばらくすると、家のインターホンがなった。
カメラを見ると、真希の親友(?)
照夏と言う人だ。
照夏もカナーリモテる存在だ。
ボーイッシュな感じで、いつもおしゃれだ。

俺「真希、照夏ちゃんが来たぞ」

真「えっっ!やったぁ♪♪」

そう言って雅人を置いて玄関に走っていった。

真「て~るちゃんッッ♪♪」

真希が飛び出すと、照夏の後ろに濱田と言う、真希がもっとも嫌っているのが居る。

真「な・・・なんで濱田が・・・」

照「ご・・ごめんね、どうしても付いてくるって・・・」

照夏と濱田は付き合っていた。
そりゃ・・・照夏も連れてきちゃうわな。
濱田はエヘッとした表情を見せた。
濱田はカナーリの女顔だ。

照「ごめんね・・・;」

真「う~ん・・・。もういいやっ!今日だけね?」

濱「よっしゃ♪♪」

雅人は完璧に置いて行かれている。

雅「げっっ!濱田!!」

濱「おぅ!雅人じゃん♪♪」

濱田と言う奴は真希以外にも、大勢の人に嫌われている。
好いているのは照夏だけなんじゃないか?と言うくらい。
そういえば真希は最近少しおかしかった。

少しどころじゃなく2chが入るようになり、いつも2ch語を話している。
しかも、真希はクラスの人気者(?)
なので皆にも真希の2chが移って、変なクラスになってしまったらしい。
田中は真希と会う前から2ch入ってたらしいが・・・w
4人が家に上がって来ると、真希の携帯がなった。

真「もしもし?あっ!田中!?」

かなりびっくりしている。

真「うっっそ!今日塾じゃないの!?」

少しだけ田中の声が聞こえた。

田「今日塾休みだよ。水曜日だぞゴルァ」

ちょっとした2ch語を使っていて思わず笑ってしまった。

真「ちょっと待ってね・・・お兄ちゃん!上行かないの??」

俺「あ・・・あぁ、行くよ。じゃあな」

真「(・∀・)アヒャヒャ♪」

田「何かテンション高くね?」

さすがに上に行かないと怪しいので、いったん上に行った。
するとまたインターホンが鳴った。
カメラを見ると、田中だ!!真希より前に出たいと思った俺は真希に気づかれないようにそっと出た。
俺「はい」

田「あっ、田中です・・・真・・真希さん居ますか?」

俺「ちょっと待ってください」

真希と、名前で呼ぶのを少しためらっているようだ。
俺は真希を呼んだ。
真希は喜んで出てきて、田中に抱きついた。
田中は真希よりも痩せていて、かなり細い。
服のスタイルも良い訳ではない。

「どこが好きなんだろう・・・」

とにかく俺は真希が田中に抱きついているのを見て、ちょっと焼いてた。
俺がシスコンだってのももう認めようw
真希も昔はもっと俺のことを好いてくれていた。

俺が「髪は長いほうが女っぽくていいよなぁ。可愛くて」と言えば、真希は髪を切るのを嫌がって髪を腰くらいまで伸ばしてたっけなぁ・・・。

今はもう肩くらいまで切っちゃってセミロング状態。
少し落ち込んだ上体で真希を見ると!!

田中が真希にキスをしていた!!
真希は「んんんッッ!?」と言っている。

田中が口を離すと真希は真っ赤になっている。
俺の方を少しにらみつけた。
俺は急いで上に上がった。
俺は真希のことを考えてその日は3回以上(ぇ)抜いた。
その次の日からは、真希は何もなかったかのように、俺に「お兄ちゃん♪お兄ちゃん♪」と話かけてくる。
彼氏が居ても、俺はこの真希が愛おしくてたまらないのだ。


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